garcon ギャルソン 2016 7 16

 フランスのニースであったテロは、
痛ましい事件であると同時に、
テロが新しい局面に入ってしまったかもしれません。
 従来のテロというと、
爆弾や銃器を用意して大規模なテロを狙うものでしたが、
たとえば、駅前でレンタカーを借りて、
群衆の中に突入するという「交通事故テロ」では、
どうやっても防ぐことはできません。
 このようなテロは、
いくら警備を強化しても防ぐことはできないでしょう。
 テロ対策としては、即効性はありませんが、
寛容な社会を築いていくことが重要です。
 あれは、数十年前のことです。
あの当時は、「フランス人は観光客に冷たい」と言われていました。
 そこで、私はフランスに行く前に、
ガイドブックを熟読しました。
妻はフランス語を勉強したことがあるので、
初めて行くフランスでも、「なんとかなるだろう」とも思いました。
 夕方、パリのホテル近くのレストランで食事をしました。
私は、フランスのチーズが好きで、
その後、やはり好物のエスカルゴと、
思いつくままに、勝手気ままに注文をしました。
 そういう勝手気ままの注文に対して、
男性給仕(ギャルソン)は、終始、丁寧かつ精密に対応してくれました。
 最初は、若いギャルソンが対応してくれましたが、
すぐにベテランに代わりました。
 私たちが食事を終えて帰るときには、
ベテランのギャルソンが笑顔で握手を求めてきました。
 私は、その時、「フランスは寛容の国だ」と思いました。
フランスから見れば、極東の日本からやってきた、
若者に対しても、寛容で寛大な精神で対応してくれたことに感謝しました。
 あれから、数十年経ちました。
フランスは変わってしまったのか。



























































































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